第2話「学校生活一日目」

レイちゃんと同居してから2週間たち、学校に転入する事となった。現在、彼女は中学2年生だ。

しかし、訓練漬けで、学校に行くのは始めてらしい。勉強の方が心配だったので、昨日問題を色々やらせてみた。

・・・心配した俺がバカだった。大学出の俺より、勉強できるじゃねえか!

まったく、試しに大学のセンター試験もさせたら、平均より点数かなり上だし・・・。

本当に中学生なのレイちゃん?なんだか物凄い劣等感を感じるぅ〜。

まぁ、そういうわけで学力面は心配無いんだが,この非常識さがなぁ。

昨日、風呂に鍵もせずにはいってたし、おかげで見ちゃったじゃないか。

でも、けっこう、それもよかったりして・・・。って、なに考えてんだ俺は。

ロリコンになっちまうぞ、このままじゃ。まったく、児童売春禁止法に引っかかるぞ。

あっ、いや待てよ・・・レイちゃんは今14歳。あと4年も待てば、立派な大人。俺もまだ、その時26歳。

いかん、妄想を膨らましてしまったようだ、まず転入初日の今日だけは送り向かいしないとな。

・・・って、車の免許がないのが情けないぞ俺。とぼとぼ歩いて学校に向かう。

とりあえず、校長室で担任に学校の話しを伺う事になった俺たち。まっ転校生の宿命ってやつだな。

「綾波レイの保護者の前原進です。」

「あっ、前原先生。話しは伺ってますよ。よろしくお願いします。」

「はぁ・・・?」

「カウンセラーの先生として本校に来て頂いて真に感謝しております。セカンドインパクトが発生して15年、やはり本校の子供達の中に両親を無くした子も多くて・・・。」

「あの・・・」

「こんなときこそ、子供達の心のケアが大切なのですが・・・。こんな時代ではきちんと資格の持ったカウンセラーの方など、ほとんど少ないのです。」

おいおい、どうして、そういう話しになってるんだよ。

「その数少ない人材が本校に来ていただけるとは真にありがたい事です。どうか、前原先生、私と一緒に子供達を支えて行きましょう。」

「はぁ・・・。」

俺がこの学校のカウンセラー・・・。 あっ、碇司令の仕業かきっと。まったく少しは説明ぐらいしといてよ。

でも、確かにカウンセラーって今,少ないんだよなぁ。セカンドインパクト前は大学院に入らなきゃ資格取れなかったんだけど。

まあ、例外はけっこうあったんだけど・・・。資格もって無くてもやれる仕事と言えない事もないからなぁ。

自己紹介という事で、俺も2Aに行く事になった。2年生は2クラスで、学校全体の人数は100人くらいらしい。

「ええ、今日は転校生と新しい先生が来ました。まず、綾波さんから自己紹介してもらいます。」

「綾波レイです・・・。」

レイちゃんの挨拶はそれだけだった・・・。ちと、まずいよなこれは。それじゃあ・・・

「前原進。この学校のカウンセラーになりました。・・・レイの保護者でもあります。まぁ、無口なやつだけど仲良くしてやってください。」

そこで、俺は一つ間を作った。

「ええ、男子諸君!この子、美人だけど無愛想だから、近寄りがたいけど、今売りだよ。」

美人だけど、その雰囲気から近寄りがたそうなレイちゃん。放っておくと、誰も彼女に話しかけないで,孤独になってしまうだろう。

彼女の人間関係成長のためには、その孤独をとっぱらってやることが大事だろう。

「本当に世の中の常識を何も知らないだけだから、今のうちに彼女としてGETしとけば、将来は・・・」

おおっと、その気になる男子一同。まあ、美人だし何かと多めに見てもらえるだろう。・・・最も反対に嫉妬からくる女子生徒のいじめが心配だが。

保健室に行く俺。どうも、カウンセラー室はないらしく、俺は保健の先生と一緒に仕事をするようだ。俺は医学的知識は無いんだが。

しばらくすると、俺に一人の保護者が訪ねてきた。息子の事で相談があるらしい。その母親の話しに俺もいきなり頭を抱えてしまった。

「ええ、息子さんがホモ?」

「はい。・・・その、家に遊びに来た友達とキスしている衝撃のシーンを見てしまいまして・・・・。」

「それで、息子さんの方には?」

「たぶん、私が見ていた事は知らないと思います・・・。」

はあ、いきなり普通じゃない依頼だなこりゃ。・・・ホモって言えばやっぱ新撰組だよなぁ。・・・って何考えてるんだ俺。

「それで、対応はどうしましょうか?息子さんと私が会ったほうがよろしいんですか?」

「はい、私のほうからはちょっと・・・ぜひ先生からお願いします。3年A組の日高和夫です。」

はぁ、万引きとかより、ある意味やっかいだよこれは。男同士の結婚とか認めてる国も多いし・・・。

向こうが「悪い事じゃない」と言えば、反論しようがないもんなぁ。下手すると差別問題にもつながりかねないし。

でも、お母さんも息子がホモじゃぁ、気持ちは分かるわ・・・。は〜、これから色々大変そうだなぁ。

2時間目の後の15分放課。生徒が保健室に遊びに来た。女子が4人、その内二人が茶髪だ。

「先生、彼女はいるんですか?」

「・・・。」

無言になってしまった俺。・・・聞くな、そんなことは。どうせ、俺はもてませんよ!

「はははぁ、やっぱりいないんですね先生。」

「私はいますよ。かっこいい彼氏が。こう見えても結構もてるんですよね私。」

「それはいい事だねぇ。」

「ええ、先生も早くいい人見つけて下さいねぇ。」

なんか、またスッゲェ劣等感。本当に俺、カウンセラーか?なんか向こうのペースに合わせられてるような・・・・。

「じゃあ、またね先生。」 

笑顔で立ち去ってく、制服姿の少女達。保健室の先生によると、いつもの常連らしい。

ふぅ、これからずっとこの調子なのか。授業中も生徒が相談にくると、ずっと2時間目はカウンセリングしっぱなしだったし。

結構、忙しいかもなこりゃ。・・・ずっとさぼってる学校のカウンセラーもいるらしいけど、それも嫌だしな。

昼放課には男子生徒が7人ほどやってきた。一人は性教育の本を熱心に読んでいる。

う〜ん、茶髪にピアスと前のボタンも1つ開いてて、シャツもみっともなく出しながら、そんな本をまじめに読まれると・・・。

まぁ、俺も人の事言えないか。けっこう、みっともない服装してたからなぁ学生時代。・・・今も同じのような気もするが。

男子生徒達は、TVゲームの話しで盛り上がってる。・・・俺は完璧に話題について行ける。俺、中学生レベルって事?

ソフトは鬼武者3とかFF13とか。セカンドインパクト後も、日本のTVゲーム大国ぶりは、とどまる所を知らない。

「やっぱ、かったるいよなぁ、FF13。あのドラーとかいう戦闘コマンド長過ぎ〜。」

「ああ、やっぱり一番おもしろいのは5だよ、5。テンポがよくて燃えるぜ。」

「なに言ってんだ,FF13のあのグラフィック、音声。最高だぜ,まったく。」

「完全ネット対応だしな。ノートパソコンでもやれるってのがいいよ。」

「1ヶ月いくらやっても3500円ですむもンなぁ。」

「そうそう、学校の授業で使ってる、イントラネットの設定をちょっといじればタダでやれるし。」

もちろん俺はFF13の大ファンである。・・・もしかしたら、こいつらともネット対戦したことあるかもしれんな。

さてさて、6時間目も終わりましたか。じゃあ、そのホモの日高君に会いに行くとしますか。

うむ、ここは一つ女の魅力について男同士で話し合うとするか。周りにかわいい子はたくさんいるしね。


後書き

やっと第2話更新です。主人公の設定上,カウンセラーの事を調べています。誰か,面白いサイトがあったら、教えてくださいね。・・・後半,エヴァとまったく関係ないよなぁ。って言うか,エヴァキャラ、レイだけ。・・・エヴァ知らなくても読めるなこれは。カップリングはまだまだ受付中です。

<前原×レイ  シンジ×レイ  シンジ×アスカ>


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